「ボーカル・ミックス」
最近よく目にする言葉ですが一般的には"歌ってみた"など
【カラオケ2MIXにボーカル(ハモリやコーラス含む)をミックスする事】
をボーカルミックスと呼びます。
ボーカルミックスをしていてよく起こる問題が
なんだかボーカルが馴染まない(浮いている感じがする)
というもの
今回はボーカルが馴染まない時の改善テクニックを紹介します。
意外と忘れがちですがボーカルが主役なのできちんと聞こえる事は重要なのですが、そこに意識が集中するあまりに適切な音量より大きくなっている場合があります。
もっとはっきり聞かせたいという気持ちをいったん冷まして冷静にボーカル音量を確認してみましょう。
ボーカルに使用しているリバーブ系エフェクトのPAN幅を70~80%くらいに狭くしてみてください。
音にまとまりが出てボーカルを馴染ませる昔からあるテクニックです。
レコーディングエンジニア的には基本的な手法なので、当たり前過ぎて逆に一般的には知られていないようです。
リバーブトラックのPANで設定しても良いし、LR別々に設定できないDAWではプラグインのパラメータWIDTHでやっても問題ありません。
リバーブでは飽和して馴染まない、ドライだと味気ない
BPMの速い曲やパートが多くて帯域が埋まってる曲によくあるパターンですが
こういう時はディレイを使ってみましょう。
180~200msecくらいのショートディレイをフィードバック・ゼロ(繰り返し無し)でうっすら影を付けるようにかけるのがポイントです。
この時ディレイの高域は少し下げるEQをしてみると馴染み感が増します。
DeEsser(ディエッサー)を使っていない場合は処理を検討してみましょう。
日本語のボーカルは"さしすせそ"の歯擦音が強すぎる場合 ピンポイントで飛び出て聞こえてしまう事があります。
これが凸凹した印象になってしまっている場合はDeEsserできちんと処理しましょう。
まずミックスする前、最初にカラオケ2MIXの音量を下げましょう。
これはちょっと違うアプローチなのですが配布されているカラオケ2MIX音源が
リミッター・マキシマイザーで音量MAXに大きくなっている場合が多いのですが
それをそのままでボーカルミックスをしようとしてもマスターフェーダで見ればわかりますがボーカルが入る余白がありません。
そのまま無理やりボーカルミックスをすると当然音量オーバーになるのでマスターにリミッターなんかを入れてしまうと常にリミッターがかかってしまうのでボーカルが潰されてしまいます。
カラオケの状態によってまちまちなのですが 15~18dB とか下げないとダメな場合もあります。